MIGRATION GUIDE

Evernoteからの乗り換え・移行ガイド

長年使ってきたノートを、安全に、一つも失わずにnoxtへ移すための手順をまとめました。焦って解約する前に、まずこのページを最後まで読んでください。正しい順番で進めれば、移行で何かを失うことはありません。

はじめに:いちばん大事なルール

移行で失敗する人のほとんどは、順番を間違えています。具体的には「先に解約して、あとから移そうとして、移行漏れに気づいたときにはもうデータが消えていた」というパターンです。

解約ボタンを押すのは、すべてのデータをエクスポートし終えてから。

エクスポートしたファイルが手元にある限り、あなたは何も失いません。逆に言えば、エクスポートが済むまでは解約画面に近づかないでください。このガイドは、その安全な順番に沿って書かれています。

ステップ 1

Evernoteから全データをエクスポートする

まず、Evernoteからノートを書き出します。Evernoteには、ノートを .enex という形式のファイルに書き出す機能があります。これがあなたのノートの「完全なバックアップ」になります。

おおまかな流れは次の通りです(Evernoteのバージョンによって画面は多少異なります)。

  1. Evernoteのデスクトップアプリを開く
  2. 移行したいノート、またはノートブックを選択する
  3. メニューから「エクスポート」を選び、形式に .enex(ENEX形式)を指定する
  4. 書き出したファイルを、わかりやすい場所(デスクトップなど)に保存する

ノートが多い場合は、ノートブックごとに分けて書き出すと、あとで整理しやすくなります。

この時点では、まだ解約しないでください。ファイルを保存できたことを確認するだけです。

このエクスポートには、ノートの本文だけでなく、貼り付けた画像や添付ファイルも含まれます。手元に .enex ファイルがある限り、あなたの過去はすべて保全されています。ここがこのガイドで最も重要なポイントです。

Evernoteで暗号化したテキストがある方へ(重要)

Evernoteの「テキストの暗号化」機能(右クリックで一部分に鍵をかける機能)を使ったことがある方は、エクスポートの前にひと手間あります。

Evernoteで暗号化された部分は、その中身を移行できません。 noxtはセキュリティ上、Evernoteの暗号文を一切読み取らない設計になっているためです。移行後、その箇所は次のような印として表示されます。

🔒 暗号化されたテキスト(移行不可)

この印にカーソルを合わせると「Evernote内で暗号化されていたため移行できません」と表示されます。どこに暗号化部分があったかは一目でわかるので、移行漏れに気づかないまま進んでしまう心配はありません。

その部分の中身も移したい場合は、エクスポートする前にEvernote側で暗号化を解除しておいてください。手順は次の通りです。

  1. Evernoteで、暗号化された部分を右クリックする
  2. 「テキストを復号化」を選び、設定したパスワードを入力する
  3. 解除された状態でノートを保存する
  4. それから(ステップ1の手順で)エクスポートする

こうすれば中身ごと移行され、noxtに取り込んだあとで、改めてnoxtの鍵をかけ直すことができます。

すでにエクスポート・移行を済ませてしまった場合も、やり直せます。Evernoteに戻って該当部分を解除し、そのノートだけ再エクスポートして、noxtに取り込み直してください。

ステップ 2

noxtに取り込む

次に、書き出した .enex ファイルをnoxtに取り込みます。noxtのインポート機能から、ステップ1で保存したファイルを選ぶだけです。

取り込まれるもの:

  • ノートの本文(テキスト・書式)
  • ノートに貼り付けた画像
  • ノートの構成(プロジェクトとして整理できます)

特に、画像を含んだノートもそのまま移行できます。「画像が移せない」というのは他のツールへの移行でよくつまずく点ですが、noxtでは画像入りのノートも本文と一緒に取り込めます。

なお、Evernoteで暗号化していた部分は「🔒 暗号化されたテキスト(移行不可)」という印で表示されます(前のステップを参照)。中身も移したい場合は、Evernoteで解除してから取り込み直してください。

取り込みは「全部を一気に」ではなく、「よく使うものから順に」進めるのがおすすめです。日常的に開く一握りのノートを先に入れ、残りは .enex ファイルのまま保管しておけば、生活を止めずにゆっくり移行できます。

ステップ 3(任意)

必要なノートに鍵をかける

noxtは、機密情報を扱う方のために設計された「機密ノート」です。移行が済んだら、特に大事なノートには鍵をかけておくことができます。

鍵のかけ方は2通りあります。

本文の一部だけを隠す(部分暗号化)

ノートの中で、本当に見られたくない部分だけを選んで暗号化できます。たとえば契約書の番号、患者さんの情報、クライアント名といった機密だけを伏せ字にして、それ以外の文脈は普通に読める状態のまま残せます。

ノート全体に鍵をかける

ノートまるごとを暗号化することもできます。このとき、ノートに貼り付けた画像も含めて暗号化されます。機密書類のスキャンを貼ったノートも、画像ごと安全に保管できます。

鍵を開けるための合言葉(パスフレーズ)は、あなただけが知っているものです。私たち運営側も、暗号化された中身を読むことはできません。データの主導権は、あくまであなたの手にあります。

知っておいてほしい、検索についての仕様

noxtは日本語の全文検索に力を入れていて、溜めたノートは確実に見つかるように作られています。ただし、鍵をかけた(暗号化した)部分だけは、検索の対象から外れます。

これは不具合ではなく、設計上そうなっています。鍵をかけた部分が検索でヒットしてしまったら、それはもう「鍵をかけた」とは言えないからです。中身を守るために、暗号化した部分はあえて検索から切り離しています。

裏を返せば、鍵をかけていない部分は、これまで通り普通に検索できます。部分暗号化を使えば、「ここだけは隠す、それ以外は探せる」というちょうど中間のバランスを、あなた自身が一行ずつ選べます。ノートをまるごと暗号化するか、しないか、の二択しかないツールにはできない使い方です。

機密にしたい一部分だけを伏せ字にして、検索性は残す——これが、機密を扱うお仕事の方に一番おすすめの使い方です。

ステップ 4

安全に解約する

ここまで来たら、Evernoteを解約できます。解約してよい条件は、次の2つが揃ったときです。

  • Evernoteから全データをエクスポートし終えている(.enex ファイルが手元にある)
  • 日常的に使うノートが、noxtに入っている

この2つが揃えば、安心して解約して大丈夫です。残りのノートは、エクスポートした .enex ファイルとして冷凍保管しておけば、必要になったときにいつでもnoxtへ取り込めます。全部を一度に移し終える必要はありません。生活しながら、少しずつ移していけば十分です。

なぜnoxtを作ったか

noxtは、Evernoteの度重なる値上げと使い勝手の変化に、いちユーザーとして向き合った末に生まれました。「自分の大切なノートを、安心して預けられる場所がほしい」——その一点から作りはじめたツールです。

だからこそ、移行ガイドの最初に「解約より先にバックアップを」と書いています。あなたのデータを失わせないことが、このツールの出発点だからです。

ノートは、東京の国内データセンターに保管されます。日々の積み重ねを、安心して預けてください。

困ったときは

移行の途中でわからないことがあれば、お問い合わせください。特に「ノートの数が多くてエクスポートに不安がある」「画像や添付が多い」といった場合は、一緒に手順を確認します。

繰り返しになりますが、手元に .enex ファイルがある限り、あなたは何も失いません。

焦らず、一つずつ進めていきましょう。